VAIOの記憶から、ソニーフィナンシャル(8729)へ

最近、ソニーフィナンシャルグループ(証券コード:8729)の株を買い始めた。ソニーという名前を聞くと、まず思い浮かぶのは、かつて愛用していたVAIOのノートパソコンだ。洗練されたデザインと操作感は、当時の国産PCの中でも群を抜いていた。MacとVAIO、どちらを選ぶか本気で悩んだ記憶がある。

そんなVAIOが、ある日突然ソニーの手を離れた。スマートフォンやタブレットが急速に普及し始めた頃のことだ。VAIOユーザーだった私は、驚きと少しの寂しさを感じた。経営が苦しかったのか? そんな憶測も浮かんだが、今振り返れば、あれは未来を見据えた冷静な判断だったのだと思う。

実際、今の私はパソコンを持ってはいるものの、使う頻度は月に数回程度。日々の作業のほとんどはスマホとタブレットで済ませている。ソニーは、そうした時代の流れをいち早く読み取り、パソコン事業から潔く撤退したのだろう。

そして今、ソニーはまたひとつの選択をした。ソニーフィナンシャルグループを連結から外し、独立した企業として再上場させた。持株比率は20%未満。これは切り捨てではなく、むしろ自律的な成長を促すための戦略的な一手だと感じている。

証券会社は持たない。あえて、持たない。ソニーは昔から、何を持ち、何を持たないかを見極める力に長けている。AIやセンサー、エンタメ領域に注力し、金融は金融で育てる。証券業という複雑で規制の多い領域には踏み込まず、保険と銀行に集中する。その選択が、ソニーらしい。

ソニーフィナンシャルの中でも、ソニー損保はCMなどでよく目にする。商品設計もユニークで、存在感がある。一方、ソニー銀行は堅実だが、やや控えめな印象だ。だが、それもまたソニーの美学なのかもしれない。派手さよりも、確かな選択を重んじる姿勢。

私は今、ソニーフィナンシャル(8729)に投資している。VAIOを手放したあの決断のように、今回もまた、未来を見据えた選択が正解になるかもしれない。持たないという選択の先に、どんな景色が広がるのか──それを見届けたいと思っている。

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