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救かるよ

高見庄蔵先生と言えばロンドン布教へ行かれたことがあまりにも有名で、それ以外の話はあまり聞かないが、あるとき、先生に救けていただいたという人の話を聞いたことがあるので、忘れぬようにここへ書いておこうと思う。 その方は、お母さんの病気をたすけてもらいたいと思い、庄蔵先生に相談をした。一通り話を聞いた後、先生は一言、「救かるよ」と仰った。その方は、その一言でたすけてもらえると確信したそうだ。母を救けてもらえるのなら何かさせてもらおうと思い、御恩報じの道に入られたそうだ。 師匠から仕込まれたことを思い出した。 おたすけに行ったら、「必ず救けていただけますから心配しないでください」と最初に言いなさい。 確かにそうだな。

休むも相場ですな

初心者でも使いやすい証券会社や取引業者はあるだろうが、初心者だから値動きが初心者向けということはない。どの証券会社を使っても、同じ時点での株価は同じ価格だ。もし違えば何か問題を抱えていて、投資家に不利なのではないかと。FXなどの店頭取引なら、業者によって多少の違いはあるが、大きな違いはない。 ツールの使いやすさや取引にかかる手数料などは取引業者によって異なるが、値動きはほぼ同じ。つまり、市場は一つだ。 スポーツやゲームならアマチュア向けの大会というものもあるだろう。しかし、投資の世界には、そういう便利なものはない。いつもプロのトレーダーと同じ相場で取引しているという感覚が必要だ。 相場は短期的に見ればゼロサムゲームだ。つまり、誰かが儲けた分だけ誰かが損している。最近投資を始めた人が、毎日毎日相場に立っているプロのトレーダーと同じ相場で稼げるとは思わない。 なら稼ぐことはできないのかというと、そうではない。プロではない個人投資家だからこそのメリットを生かせば良い。プロじゃなくて良かったと思えることはいくつもある。 何より大きなメリットは、休み放題ということ。しばらく相場に関わっていれば、稼げそうかどうかが、何となく分かってくる。プロはプロだから、どんな時も相場に立たなければならないだろうが、自分の資金を自分で動かしているだけの個人投資家なら、苦手な相場で無理に取引する必要はない。しばらく取引はせず、稼げそうになってから相場に戻ってくれば良い。何年休んでも、誰にも何も言われない。これが一番のメリットではないかと。

キャピタルゲインとインカムゲイン

 投資で得られる利益は2種類ある。その一つがキャピタルゲインだ。利益を得るには、買ったものを買った価格より高く売れば良い。このとき発生する利益はキャピタルゲインだ。信用取引や証拠金取引を使えば保有していないものを売ることができるが、売ったものを買い戻すことによって得られる利益もキャピタルゲインという。売買差益とも言える。 売買では損失が発生することもある。このときの損失はキャピタルロスと呼ぶ。 インカムゲインは、保有することによって得られる利益だ。例えば債券を保有していれば利息を受け取ることができる。株式を保有していれば配当金を受け取ることができる。このように、保有していることによって得られる利益をインカムゲインと呼ぶ。 保有しているだけで損失が発生することもあるが、これを「インカムロス」といいそうな気がしなくはないが、そんな言葉を聞いたことはない。保有コストなどと呼ばれることが多いように思う。 インカムゲインだけを狙って投資するという人がいるかも知れないか、それではあまり儲からないと思う。異論はあるだろうが、投資するならキャピタルゲインを狙うべきだろう。 キャピタルゲインを狙って買い、値上がりするのを待っているうちに配当金をもらい、なかなか値上がりしなかったので諦めて買値で売った結果、キャピタルゲインはゼロでインカムゲインだけが得られた、ということはあるかも知れない。が、最初からそれを狙うけではない。 金や原油などのコモディティは、そもそもインカムゲインがない。だからキャピタルゲインしか狙えない。金地金を自宅で保管するのならともかくとして、たいていは保有コストがかかるのだから、短期売買に用いるべきだ。上昇期待がなくならなくて長期保有になるとしても、常に売り抜けるタイミングを探らなければならないと思う。

純資産倍率 PBR

「純利益」は、ある一定期間に企業が稼ぐ利益であるのに対して、「純資産」は、ある時点で企業が持っている資産の価値を指す。このあたりは、複式簿記で言うところの損益計算書と貸借対照表の関係と同じだ。 株価収益率が純利益の点から株価を評価するのに対して、純資産の点から株価を評価するのが「純資産倍率」、「PBR」と呼ばれる指標だ。 企業A 株価 1,000円 発行済株式数  100万株 純資産 5億円  企業B 株価 500円  発行済株式数  500万株 純資産 15億円 まず、「1株当たり純資産」、あるいは「BPS(Books Value per Share)」を求める。言葉通りで、1株あたりの純資産を意味する。だから計算式もそのままで、 BPS = 純資産 ÷ 発行済株式数 となる。企業AのBPSは、 5億円 ÷ 100万株 = 500円  企業BのBPSは、 15億円 ÷ 500万株 = 300円 となる。純資産で見た場合、企業Aの1株のほうが価値が高い。企業Aの1株は500円の純資産に値するわけで、現在の株価は1,000円だから、 2倍の株価がつけられている。このように、株価が1株当たり純資産の何倍なのかを示す指標が純資産倍率、PBRだ。つまり、 PBR = 株価 ÷ BPS となる。企業AのPBRは、 1,000円 ÷ 500円 = 2倍  となり、企業BのPBRは 500円 ÷ 300円 =  1.67倍 となる。純資産について考えれば、企業Bのほうが割安だ。これもPERと同じように、業種によって水準が異なるから、同じ業種の企業同士を比較するのが良い。 純資産倍率は、1倍より小さくなりにくい。例えば、企業Aの株価が下落して400円になったとしよう。発行済株式数が100万株だから、企業Aの株式をすべて買い集めるのに必要なお金は、 400円 ✕  100万株 = 4億円 みにとなる。4億円あれば企業Aの株を買い占めることができる。自分の会社だ。純資産が5億円あるのだから、売却すれば5億円手に入る。4億円支払って 5億円手に入れられれば、差し引き1億円の儲けだ。といわけで、PBRが1倍以下になると、買いが入ると期待されるために上がりやすい。 しかし、PBRが1倍を下回っているから買うべきだと考えるのは良くない。一時的に売られて株価が下がり、...

株価収益率 PER

 前回の続き。 企業A 株価 1,000円 発行済株式数  100万株 純利益 8千万円  企業B 株価 500円 発行済株式数  500万株 純利益 1億5千万円 まず、「1株利益」あるいは「EPS(Earnings Per Share)」と呼ばれる指標だ。1株当たりの利益を指す。だから、発行済株式数で割れば良い。企業AのEPSは、 8千万円 ÷ 100万株 = 80円 企業BのEPSは、 1億5千万円 ÷ 500万株 = 30円 となる。 利益をもとにして考えた場合の1株の価値は、それぞれこうなる。企業Aのほうが、1株の価値が高いといことが分かる。 では、どちらが割安なのかというと、企業Bは企業Aと比べると、株価は半分だから、もしもEPSも半分なら同じ価値を持つと言っても良い。が、EPSは半分以下だ。株価の割には利益が小さいと考えれば割高なのだろう、と考えることができるが、しかしこれを毎回考えるのは面倒くさい。だから、比で考えてしまうと、数字の大小で比較できるかは楽だ。これが「株価収益率」、「PER(Price Earrings Ratio)」、「P/E」と呼ばれるものだ。 PER  = 株価 ÷ EPS この式から、株価が高いとPERは大きくなることが分かる。つまり、PERが大きいほど割高だ。企業AのPERは、 1,000 ÷ 80 = 12.5 となり、企業BのPERは、 500 ÷ 30 =  16.7 となる。だから、企業Aのほうが割安だ。單純にPERが小さい方が割安と覚えておいても良い。計算式から考えるとPERの意味は、株価が利益の何倍か、ということである。だから、PERの単位は「倍」を使う。 利益というのは、通常は1年間の純利益から計算するから、例えばPERが10倍であれば、1年間の利益の10倍の株価で取引されているわけだから、「10年分買われている」などと表現される場合もある。 比で考えるためには、どちらをどちらで割っても良いわけだから、計算式を EPS ÷ 株価 としても良さそうだ。実際、これは 「株式益回り」と呼ばれる指標として存在し、使われることもある。が、株式投の場面ではPERのほうがよく使われる。 PERは相対的な使い方が良いと、私は思う。PER10倍以下なら安い、というように、水準をだいたい把握しておくことは必要かもしれない...

株価指標の必要性

現在の株価が割安なのか割高なのかを判断するために用いる指標を株価指標と呼ぶ。 企業Aの株価が1,000円で、企業Bの株価が500円だとしよう。どちらの株価が高いのか、こんな比較に意味がないことは誰にでもわかるだろう。比べられないと選ぶことはできなち訳で、それは困る。何らかの方法で比較する必要がある。 比較するときによく用いるのが、「1株あたり」だ。先程の企業Aの発行済株式数が、100万株で、純利益が8千万円だとする。1株当たりの利益は、 8千万円 ÷ 100万株 = 80円 となる。1株当たりに換算すると、120円の純利益があることになる。 同じように、企業Bの発行済株式数が500万株で、純利益が1億5千万円だとする。 1億5千万円 ÷ 500万株 = 30円 となる。同じ1株でも、企業Aのほうが稼いでいるわけだ。このようにして1株当たりに換算することで比較がしやすくなる。と言っても難しい話ではなくて、単に発行済株式数で割るだけで計算はできる。 この企業Aと企業Bのどちらが割安でどちらが割高なのかについては、次に回すとしよう。

相場は需給で決まる

相場は需給で動くというのは、これは間違いはない。受給とは、需要と供給のこと。経済学で最初に習うやつだ。 上昇しそうになく、経営も安定していなくて配当金もなく、どう考えても魅力のない銘柄であっても、それでも欲しいと思う人がたくさんいて、買い注文が集まってくれば、株価は上がる。それが一時的であるかもしれないが、他にどんな条件があったとしても、買う力が強ければ上がるし、売る力が強ければ下がる。これが相場だ。 分析というのは、多くの人が買いたがるのか、それとも売りたがるのかを判断するのだから、ある意味では相場参加者の心を読むのが相場だと言っても良い。一般的な分析方法を学ぶ理由はここにある。 仮に多くの市場参加者が使っている指標があったとして、その指標が買いサインを出したとしよう。すぐに上がるわけではないだろうが、そのサインを見て買い注文が集まってくれば、そのうち上がり始めるだろう。買いサインが出て上がったのだから、その指標の信頼性は高まる。そしてその指標を使う人が増えてくれば、指標を見て取引する人も増えるのだから、指標のサイン通りに相場が動きやすくなる。そうやって信頼性は増していく。 多くの人が使うものは、一応は学んでおいたほうが良い。か、それを信じすぎるのは良くない。「こんな方法で分析する人がいるんだなぁ」という具合に、俯瞰して学ぶべきだろう。信じすぎるとバブルに巻き込まれる可能性が高まる。