八つの埃を心に治める
八つの埃は、天理教の基本教理の一つで、天理教の人ならおそらく誰でも知っていることだろう。しかし、知っているだけでは何にもならない。確かにそうだと思っているだけでは何もならない。明治三十二年七月二十三日のおさしづに、 日々八つ/\のほこりを諭して居る。八つ諭すだけでは襖に描いた絵のようなもの。何遍見ても美し描いたるなあと言うだけではならん。めん/\聞き分けて、心に理を治めにゃならん。この教というは、どうでもこうでも心に理が治まらにゃならん。あちら話しこちら話し、白いものと言うて売っても中開けて黒かったらどうするぞ。 神様の仰る「心」という言葉は、記憶や思考、あるいは精神という意味ではなく、身の行いのことだ。頑張ってそれを覚えたとしても、それが行動に現れていなければ意味がない。