種は埋るもの

おさしづでは「種」を「埋る(おぼる)」という言葉がよく出てくる。「埋る」とは、埋めるという意味だ。植物の種を土の中に埋めておかなければ芽を出さない。土の中に埋めるというのは、つまり見えないところでしなければならないという意味だ。

人間は馬鹿な生き物だから、良いことをしても、それを誰かに認めてもらおうとする。誰かに認められて賞賛されたり、あるいはお礼を言われたりすると、良い気分になるものだ。苦労をして良いことをすることで、良い気分にしてもらい、それでプラスマイナスゼロになる。

人の前で良いことをするのは、ちょうどそれは石の上に種を蒔いているようなものだと教えていただく。石の上に種をまけば、他の人が見ることはできるだろうが、その種が芽を吹くことはないだろう。せっかく種を蒔くのなら、芽が出て欲しいと考えるのが普通で、それなら土の中に蒔かなければならない。

しかしながら、人間は人前で良いことをして、悪いことは陰でしてしまう。良い芽は出ず、悪い芽ばかりが出て、気がつけば大きく育ってしまうものだ。

陰の徳を積むというのは、お道の人間にとっては当たり前のことで今更言うまでもないことなのだが、それとともに陰で悪い種を蒔かぬよう、注意していきたい。

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