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グーグルフォトのサービスが変更されるそうだ

 グーグルフォトは現在、容量無制限で画像と動画を保存できるが、このサービスが来年の5月末までで終了するそうだ。その後は15GBまで無料で、それ以上の容量が必要なら有料サービスを利用することになる。 こんなに優れたサービスを無料で利用できていたのは、ほんとにありがたいことだと思う。当たり前になりすぎていた。ありがとうグーグル。有料化するのは仕方ないと思う。 現在のアナウンスでは、来年の5月末までに保存したデータは今まで通り保存してくれるそうだ。だから急いで何かしないといけないわけではない。が、この機会に整理するのも良いかと思う。不要な写真もたくさんあって、それがグーグルに負担を与えているんだろうから。 15GBあれば、しばらくは問題なく使えそうにも思うが、しかしそれもいつまでも続くという保証はないわけで、そう考えると何とかして自分でデータをバックアップしておくべきだろうかと思うわけだ。 写真だけならDVDに焼いておくのが手軽で良いように思う。が、ついでに他のデータも保存しておくのならハードディスクを買っておくのもアリかもしれない。 どう対処するか、もう少し悩もう。 しかし、何でも無料という時代は終わるのかもしれないなぁ。

現在使用しているパソコン

無駄なお金をかけずに何とかやっていこうと決め手から色々試したが、Windows10が一番良いと思うようになった。中古やアウトレットで安く買えることとフリーソフトが充実していることが大きい。 OSはフリーのものも試したが、Windowsが使いやすくて良い。もっとと知識のある人ならフリーのOSのほうが良いかもしれないが、一般人にはWindowsが使いやすくて良いだろうと思う。Windows10なら、今の所はアップデートも利用できるから、セキュリティも心配ない。 セキュリティソフトは、Windowsに標準で付属しているものを使っている。有料のソフトを使ったほうが良いと言う人もいるが、問題はない。Windows8.1からWindows10に更新してからずっとこの環境だが、不具合の生じたことはない。優秀だねぇ。 現在インストールしているソフトウェアは、 LibreOffice Inkscape GIMP Audacity GoogleChrome GoogleDrive これが主なものだ。LibreOfficeはマイクロソフトオフィスの代わりだ。以前はOpenOfficeをつかっていたが、LibreOfficeのほうがこまめに更新されているから、セキュリティの面でもこちらが良いと教えてもらった。 InkscapeはAdobeのIllustratorの代わりに使っている。ポスターやパンフレットを作るときに便利だ。Photoshopの代わりに使うのがGIMP。InkscapeとGIMPがあれば、印刷物には困らない。 Audacityは、音楽の加工に使う。使う機会はあまりないが、例えばみかぐらうたの音源を加工するのには便利だ。キーや店舗を変えるなどの操作が簡単にできる。 ブラウザはGoogleChromeを気に入っている。Androidのスマホを使っていると便利だ。スマホのグーグルアカウントでログインしておけば、ブックマークもパスワードも同期してくれる。 GoogleDriveはバックアップ用ソフトウェアとして便利だ。事務的な書類はすべてGoogleDriveのフォルダに入れておく。そうすると勝手にクラウド上にバックアップをとってくれるし、スマホからいつでもアクセスできる。パソコンが壊れてもデータを失うことはない。 すべて無料。ありがたい時代になったものだ。

確証バイアスで埃を積む

 教理を学ぶ際に気をつけるべきなのが確証バイアスだ。もちろんだが、教理に限ったことではなく、情報を集めるときには常に気をつけなければならない。 確証バイアスとは、自分が正しいと思っている仮説を検証する際に、それを支持する情報ばかり集めてしまうことだ。反証につながる情報は集めたがらないし、見つけても目を伏せてしまう。もう少し分かりやすく言うと、自分に都合の良い情報ばかりを集めてしまうことを意味する。 自分のやりたいことがあって、それがもしかすると埃を積むことになるかもしれないと思ったときには、すぐにやめるべきだろう。しかし、どうしてもやりたいことがあるときに、それをやって良い理由を探して正当化する。これは高慢の埃だろう。 自分のやっていること、やりたいことを正当化するために教理を利用するくらいなら、何も学ばないほうがマシだ。

できるだけ指値

ETFの中には出来高の小さいものもある。例えば、1391はスイスの株価指数に投資できるETFだが、とにかく板が薄い。買気配と売気配の幅が大きいから、成行で注文を入れると不利な価格で約定することがある。 とにかく指値で注文するほうが良いかと思っている。板を見てから注文しなきゃならないので面倒ではあるが。 逆に言うと、指値で待ち構えていると有利な値段で約定することもある。特に、寄付と引けには成行注文がいくらかあるので、うまくすれば安く買ったり高く売ったりできる。 日経平均やTOPIX、S&P500など、出来高の多いものはあまり気にしなくて良いが、マイナーな指数を取引する際には注意しておくべきだろう。

ウイルスも必要

世の中はコロナウイルスで大騒ぎだ。神様はなぜこんなことをされるのだろうと思うこともあるが、それは神様の親心を私が理解できないたけのことだろう。 ウイルスは害を及ぼすだけのものだと思われがちだが、そんなことはない。多くの生物の進化に関わってきたそうだ。具体的には、哺乳類の胎盤の形成にはレトロウイルスが大きな役割を果たしてきたことが分かっている。ウイルスというものが存在しなければ、今の人間は存在しないのかもしれない。 もしかすると、コロナウイルスも何か大きな役割を果たしているのかもしれない。これだけ多くの人が感染すれば、いくらかの影響があっても不思議ではない。あのときに人類は進化したんだと、ずっと先に解明されるかも。 などと妄想してみたが、それを知る術はない。神様の親心は大きすぎて、人間が想像することすら難しいのだろう。が、すべては世界一列を救けるためになされること。分からないけれども感謝して通らせていただきたい。

働き損という心は

「末代」という言葉は、家の代という意味で捉えるべきではないだろう。当時は、個人よりも家を大事にする時代だから、そう誤解されて伝わったのも無理はない。しかし、この教えは家を守るための教えではない。個人の魂を救う教えである。 「代」とは、一つの人生を意味する。「末代」は、子や孫やその子孫に至るまで、という意味ではなく、何度生まれ変わっても、という意味で考えるべきであろう。今生で尽くしたことは今生だけのものではなく、来生にも続くものである。 働き損やという心は、更々持たぬよう。思わぬよう。尽した理は、生涯末代。 とある。ありがたいことだ。

味という言葉について

 将棋のテレビ番組をたまに見る。わざわざ見るほど将棋好きではないが、テレビをつけたときに放送していれば見てしまう。棋譜を見ただけで面白いと思えるほど上手くはなくて、解説を聞かなければどこが見どころなのかも分からないくらいの強さだが、まあ、見ていると面白い。 「味の良い一手」という言葉を聞くことがある。味が良いというのはどういう意味かと色んな人に聞いてみたところ、センスがあるとか、面白みがあるとか、後になってから効果が現れてくるとか、そういう答えが返ってきた。 そんなことを思い出しながら拝読をしているときに、「味気なく思し召し」や「心根を味わい」など、元の理には「味」という言葉が結構出てくるなぁと。 元の理を読む限りは、味という言葉は性質や性格、特徴をなどの意味で用いられているように思う。親神様がその性質を見極められ、道具として使われたと言うことであろう。 味がこのような意味で使われているとして、それによって生じるのが「におい」であると考えれば、「においがけ」という言葉についても意味を考え直す必要があるのだろう。

賽銭泥棒のニュース

 賽銭泥棒のニュースが流れていた。賽銭を盗まなければならないのだから、ずいぶん困っていたのだろう。お金があれば何とかなると思ったのかもしれないし、ただその時お金が欲しかっただけなのかもしれない。本人でないと分からないことだ。 本来ならきちんと働きながら、お金に困らないだけの徳を積むべきだろつ。しかし、何が埃で何が埃ではないのかを知らない人にとって、仕方のないことかもしれない。賽銭泥棒をした人にとっては、それが最善の解決策であったのだろう。多くの人にとって「悪いこと」でも、悪いと思わない人もたくさんいる。人間の考え方はみんな違うのだから仕方がない。 見るも因縁。 これが正しいとか、ここまでは許されるだろうとか思っていることであっても、神様の目から見れば違うのかもしれない。気をつけねば。

天理教は神道でも仏教でもない

 天理教は神道なのかと問われると困る。「神」という言葉を用いるから神道の一種だと言われれば、そうであろうかとも思うし、祭具や儀式は神道のものを流用しているから、周りから見れば神道にしか見えないだろう。 教理はオリジナルであり、他の宗教とは違い、宗教を超えた存在だと言うこともできるが、そんなことは他の宗教も言っているわけで、だから神道ではないとは言えない。 とりあえず「神名」なるものはあって、「神」の存在を認めているし、十柱の神名には一般的な神道に登場する神様の名前も出てくるのだから、神道の一部であると考えられやすい。 しかし、神名を唱えるときに、いつも思う。神道なのか仏教なのか、よく分からんなぁと。 南無天理王命(なむてんりおうのみこと) 「南無(なむ)」は、「南無阿弥陀仏」など、仏教で使われる言葉だ。「命(みこと)」は神様に使う敬称のような言葉で、これは浸透で使われる。 言葉を仏教や神道から借りてきてるからややこしい。 天理教の内部にいると、教理がオリジナルだから神道の一部ではないと思うのだが、外から見れば神道にしか見えないのだろう。そういう意味では、神道だと行って良さそうだ。

逸話篇一八四 悟り方

逸話篇の一八四「悟り方」という話がある。最初読んだときに違和感を覚えたのだが、ある先生から教えていただいたことで解決したので、ここに書いておこうと思う。 明治十九年二月六日(陰暦正月三日)、お屋敷へ帰らせて頂いていた梅谷四郎兵衞のもとへ、家から、かねて身上中の二女みちゑがなくなったという報せが届いた。教祖にお目通りした時、話のついでに、その事を申し上げると、教祖は、 「それは結構やなあ。」 と、仰せられた。 梅谷は、教祖が、何かお聞き違いなされたのだろうと思ったので、更に、もう一度、「子供をなくしましたので。」と、申し上げると、教祖は、ただ一言、 「大きい方でのうて、よかったなあ。」と、仰せられた。 梅谷四郎兵衛先生が初めておぢば帰りをされた目的は、兄の病気を救けていただくためであったが、教えの理を聞くにつれて因縁を悟り、因縁を切っていただくために信仰をはじめられたと聞かせていただく。 先生に子供はいるが、男児は三男の梅次郎だけである。長男と次男は出直した。これを、家が途絶える因縁だと悟られたのだろう。先生は入信前、一度は養子に入られたことがある。どのような事情があったのか詳しくは分からないが、その家を出ることとなり、結果としてその家は途絶えてしまうことになる。これは因縁のなすこと、前生から家を倒してきた因縁があるため、男児が育たず、家が倒れることになると悟っておられたのであろう。 「大きい方」とは男児の梅次郎のことである。 子供が出直すというのは、誰にとっても悲しいことであって、もちろんおやさまもご存じであろう。そんな中でも何か喜びを見つけて通るということをお教えくださったのではないだろうか。 当時は「家」が重要視された時代であろうから良いのかもしれないが。

埋没コスト

 埋没コスト、あるいはサンクコストとも言うが、これには気をつけなければならない。埋没コストとは、回収不能なコストを意味する。例えば、ある株に投資をしたが価格が下がってしまい、損失を確定させたとしよう。その損失は、すでに回収不能だ。しかし、人間はその株で負けた分を取り戻したくなる。 しかし、過去にその株で負けたことが、今後の株価の推移にどれくらい影響するだろうか。まったくないとは言えないだろうが大きなお金の動いている相場では誤差に過ぎない。 ある株で負け続け、それでもその株に投資し続けていた場合に、相場の神様が出てきて、「そこまで投資し続けるのなら、少しは儲けさせてやろう」と言ってくれれば良いが、まあ、そんなことはない。負けを取り戻そうとして冷静さを欠き、余計に負けていくのが相場だ。 過去の負けは埋没コストだから取り返すことはできない。 負けても勝っても、過去の勝敗は忘れて、冷静に相場を分析するほうが良い。冷静になれるまで休むべし。

天理教の教会の統合について

 教会の統合、つまりいくつかの教会を一つにまとめる、それによってみんなが勇めるような教会を作ろうという動きが本格化しだした。 今までは、なんとか復興しようという動きであったように思う。設立には多くの人が苦労をされただろうし、現在に至るまでたくさんの人が教会を守ってきたのだから、簡単になくすべきではないだろう、と思うのは、教会に関わる人なら誰でも思うはずだ。 教会を維持することと信仰することは同じではない。教会は、信仰しやすくするためにあるわけであって、教会を維持することが信仰することではない。必死になってものごとに当たっていると、本来の目的を忘れてしまいやすい。 ある教会の息子は、若いときに単独布教を志したが、断念した。教会を維持するために働かなければならないからだ。教会を維持するために信仰を断念するということにもなりかねない。 教会があるおかげで信仰が深まったとか、教会に助けられたとか、そういう人がたくさんいるのならその教会は神様が守ってくださるだろう。しかし、信仰の邪魔になるような教会は、いくら人間が守ろうとしても、守りきれるものではない。 我々の目的は教会を維持することではないのだから、統合することでより多くの人に教えを広められるだとか、より多くの人がたすかるだとか、そういうことであるのなら積極的に統合すべきだろうと思う。

確証バイアス

バイアスとは偏りのことだ。人間が情報を集める際に、自分の考えを支持する情報をより多く集めてしまうことを指す。 例えば、ある企業の株を持っていたとする。それを持ち続けたいと思うときに、その株の価格が上がる理由ばかりを探し、下がる原因になるような情報にを集めたがらない。 常に冷静でいるというのは、人間には難しいことだ。常に中立な立場で情報を集めなければ正しい判断はできないわけだが、それが難しい。 短期売買ではロスカットラインを定めて取引するのが普通だ。持っている株の価格が下がって含み損を抱えているとき、ロスカットラインに達すればとにかく売らなければならない。これは誰もが認めることだろう。 しかし売りたくない。買ったのは上がると予想したからであって、それを売れは、自分の判断が間違っていたことを認めることになる。誰も自分が間違っているとは思いたくはない。ここに情報バイアスがかかる。 含み損を抱えているときに情報を集めるときには注意が必要だ。掲示板などを読みたくなる。ネット上の掲示板は、誰が書いたのかわからないような情報がたくさんある。それらを読んでいると、今持っている株が上がる根拠ばかりが目につく。 「今は含み損を抱えているけれども、ファンダメンタルズがしっかりしているから大丈夫だ」と思えるような情報が目についたり、「そもそもロスカットラインなど定めなくて良い」というような記事が目についたりする。 自分のしていることをいかに正当化できたとしても、相場はそんなこととは関係なく動く。相場は冷静で残酷だ。ロスカットできなくても、株価は下がり、含み損は膨らんでいく。こんなことを続けていれば、すぐにゲームオーバーだ。 常に冷静で中立な情報収集を心がけることは大事だし、人間は冷静になれないという前提で取引するほうが良い。情報バイアスがかかることを知った上で行動すべきだろう。 例えば、ロスカットラインを守る自信がないのなら、自動売買の機能を使えばよい。逆指値注文とか損切り注文とか、名前は証券会社によって異なるが、ネット証券ならたいてい備わっているはずだ。買った時点で、ロスカット注文を入れ手おけば、バイアスがかかっても問題ない。 ポジションを持つ前にルールを決めて、そのルールを守るという習慣は身につけておく価値がある。 情報収集については、ネットで情報を集めたほうが良い場合もあるが、ネット...

逸話篇一九 子供が羽を

おつとめは真剣に勤めさせていただくべきである。ふざけて勤めるべきではないというのは、おそらく誰もが同意することであろう。しかし、真剣に勤めているのかどうかというのは、自分でしか分からないのだから、他人のことをとやかくいうべきではない。ひながたはどうなのかというと、逸話編の19「子供が羽根を」に、こう書かれている。 教祖は、お手振りして教えてくだされました。そうしてこちらが違うても、言うて下さりません。「恥かかすようなものや。」と、仰ったそうです。 大事なおてふりを間違えても指摘されなかった。ひながたでは、指摘されなかったのが事実である。 私の所属する教会の月次祭は、おつとめを上手に勤めているとは言えない。というか、下手くそだ。音楽を勉強したことのない私が聞いても下手くそだ。しかし、何十年も欠かさず通ってくださっている方が、少しずつだがいろいろなことができるようになってきている。「私はちゃんぽん専門」と仰っておられたが、自分なりに練習をして拍子木も太鼓も叩けるようになった。おやさまがご覧になって喜んでくださっているだろうなと思う。 音楽に長けた人が教会のおつとめを嫌うという話はよく聞く。地方が間違っているとか、太鼓のリズムがずれているだとか、そういったことを言う人は多い。「この教会のおつとめは聞けたものではない」などと言うそうだが。 正しいおつとめというのがどういうものなのか、それは神様にしか分からないわけであって、西洋音楽を基準にすれば間違っているかもしれないが、真剣に勤めていれば神様は喜んでくださるだろう。自分なりにいろいろ悩みながら、神様に喜んでいただけるおつとめがどんなものなのか模索していくのは良いことだろうし、そのための予備知識として音楽を勉強するのは良いことかもしれないが、それを他人に押し付けるべきではないだろう。 音程が外れたりリズムが狂ったりすることによって御守護がなくなったり欠けたりするのであれば音楽をもっと勉強しなければならないが、それなら我々は信仰する前に音楽を勉強しなければならなくなる。おたすけどころではなくなってしまいそうだ。 もちろんだが、お教えくださったおつとめを守っていくとか、あるいは研究していくとか、そういうことも必要だが、全員がしなければならないものでもないだろう。今のところは、御本部の先生方がきちんとしてくれているのだから、末端の...

救かるよ

高見庄蔵先生と言えばロンドン布教へ行かれたことがあまりにも有名で、それ以外の話はあまり聞かないが、あるとき、先生に救けていただいたという人の話を聞いたことがあるので、忘れぬようにここへ書いておこうと思う。 その方は、お母さんの病気をたすけてもらいたいと思い、庄蔵先生に相談をした。一通り話を聞いた後、先生は一言、「救かるよ」と仰った。その方は、その一言でたすけてもらえると確信したそうだ。母を救けてもらえるのなら何かさせてもらおうと思い、御恩報じの道に入られたそうだ。 師匠から仕込まれたことを思い出した。 おたすけに行ったら、「必ず救けていただけますから心配しないでください」と最初に言いなさい。 確かにそうだな。

休むも相場ですな

初心者でも使いやすい証券会社や取引業者はあるだろうが、初心者だから値動きが初心者向けということはない。どの証券会社を使っても、同じ時点での株価は同じ価格だ。もし違えば何か問題を抱えていて、投資家に不利なのではないかと。FXなどの店頭取引なら、業者によって多少の違いはあるが、大きな違いはない。 ツールの使いやすさや取引にかかる手数料などは取引業者によって異なるが、値動きはほぼ同じ。つまり、市場は一つだ。 スポーツやゲームならアマチュア向けの大会というものもあるだろう。しかし、投資の世界には、そういう便利なものはない。いつもプロのトレーダーと同じ相場で取引しているという感覚が必要だ。 相場は短期的に見ればゼロサムゲームだ。つまり、誰かが儲けた分だけ誰かが損している。最近投資を始めた人が、毎日毎日相場に立っているプロのトレーダーと同じ相場で稼げるとは思わない。 なら稼ぐことはできないのかというと、そうではない。プロではない個人投資家だからこそのメリットを生かせば良い。プロじゃなくて良かったと思えることはいくつもある。 何より大きなメリットは、休み放題ということ。しばらく相場に関わっていれば、稼げそうかどうかが、何となく分かってくる。プロはプロだから、どんな時も相場に立たなければならないだろうが、自分の資金を自分で動かしているだけの個人投資家なら、苦手な相場で無理に取引する必要はない。しばらく取引はせず、稼げそうになってから相場に戻ってくれば良い。何年休んでも、誰にも何も言われない。これが一番のメリットではないかと。

キャピタルゲインとインカムゲイン

 投資で得られる利益は2種類ある。その一つがキャピタルゲインだ。利益を得るには、買ったものを買った価格より高く売れば良い。このとき発生する利益はキャピタルゲインだ。信用取引や証拠金取引を使えば保有していないものを売ることができるが、売ったものを買い戻すことによって得られる利益もキャピタルゲインという。売買差益とも言える。 売買では損失が発生することもある。このときの損失はキャピタルロスと呼ぶ。 インカムゲインは、保有することによって得られる利益だ。例えば債券を保有していれば利息を受け取ることができる。株式を保有していれば配当金を受け取ることができる。このように、保有していることによって得られる利益をインカムゲインと呼ぶ。 保有しているだけで損失が発生することもあるが、これを「インカムロス」といいそうな気がしなくはないが、そんな言葉を聞いたことはない。保有コストなどと呼ばれることが多いように思う。 インカムゲインだけを狙って投資するという人がいるかも知れないか、それではあまり儲からないと思う。異論はあるだろうが、投資するならキャピタルゲインを狙うべきだろう。 キャピタルゲインを狙って買い、値上がりするのを待っているうちに配当金をもらい、なかなか値上がりしなかったので諦めて買値で売った結果、キャピタルゲインはゼロでインカムゲインだけが得られた、ということはあるかも知れない。が、最初からそれを狙うけではない。 金や原油などのコモディティは、そもそもインカムゲインがない。だからキャピタルゲインしか狙えない。金地金を自宅で保管するのならともかくとして、たいていは保有コストがかかるのだから、短期売買に用いるべきだ。上昇期待がなくならなくて長期保有になるとしても、常に売り抜けるタイミングを探らなければならないと思う。

純資産倍率 PBR

「純利益」は、ある一定期間に企業が稼ぐ利益であるのに対して、「純資産」は、ある時点で企業が持っている資産の価値を指す。このあたりは、複式簿記で言うところの損益計算書と貸借対照表の関係と同じだ。 株価収益率が純利益の点から株価を評価するのに対して、純資産の点から株価を評価するのが「純資産倍率」、「PBR」と呼ばれる指標だ。 企業A 株価 1,000円 発行済株式数  100万株 純資産 5億円  企業B 株価 500円  発行済株式数  500万株 純資産 15億円 まず、「1株当たり純資産」、あるいは「BPS(Books Value per Share)」を求める。言葉通りで、1株あたりの純資産を意味する。だから計算式もそのままで、 BPS = 純資産 ÷ 発行済株式数 となる。企業AのBPSは、 5億円 ÷ 100万株 = 500円  企業BのBPSは、 15億円 ÷ 500万株 = 300円 となる。純資産で見た場合、企業Aの1株のほうが価値が高い。企業Aの1株は500円の純資産に値するわけで、現在の株価は1,000円だから、 2倍の株価がつけられている。このように、株価が1株当たり純資産の何倍なのかを示す指標が純資産倍率、PBRだ。つまり、 PBR = 株価 ÷ BPS となる。企業AのPBRは、 1,000円 ÷ 500円 = 2倍  となり、企業BのPBRは 500円 ÷ 300円 =  1.67倍 となる。純資産について考えれば、企業Bのほうが割安だ。これもPERと同じように、業種によって水準が異なるから、同じ業種の企業同士を比較するのが良い。 純資産倍率は、1倍より小さくなりにくい。例えば、企業Aの株価が下落して400円になったとしよう。発行済株式数が100万株だから、企業Aの株式をすべて買い集めるのに必要なお金は、 400円 ✕  100万株 = 4億円 みにとなる。4億円あれば企業Aの株を買い占めることができる。自分の会社だ。純資産が5億円あるのだから、売却すれば5億円手に入る。4億円支払って 5億円手に入れられれば、差し引き1億円の儲けだ。といわけで、PBRが1倍以下になると、買いが入ると期待されるために上がりやすい。 しかし、PBRが1倍を下回っているから買うべきだと考えるのは良くない。一時的に売られて株価が下がり、...

株価収益率 PER

 前回の続き。 企業A 株価 1,000円 発行済株式数  100万株 純利益 8千万円  企業B 株価 500円 発行済株式数  500万株 純利益 1億5千万円 まず、「1株利益」あるいは「EPS(Earnings Per Share)」と呼ばれる指標だ。1株当たりの利益を指す。だから、発行済株式数で割れば良い。企業AのEPSは、 8千万円 ÷ 100万株 = 80円 企業BのEPSは、 1億5千万円 ÷ 500万株 = 30円 となる。 利益をもとにして考えた場合の1株の価値は、それぞれこうなる。企業Aのほうが、1株の価値が高いといことが分かる。 では、どちらが割安なのかというと、企業Bは企業Aと比べると、株価は半分だから、もしもEPSも半分なら同じ価値を持つと言っても良い。が、EPSは半分以下だ。株価の割には利益が小さいと考えれば割高なのだろう、と考えることができるが、しかしこれを毎回考えるのは面倒くさい。だから、比で考えてしまうと、数字の大小で比較できるかは楽だ。これが「株価収益率」、「PER(Price Earrings Ratio)」、「P/E」と呼ばれるものだ。 PER  = 株価 ÷ EPS この式から、株価が高いとPERは大きくなることが分かる。つまり、PERが大きいほど割高だ。企業AのPERは、 1,000 ÷ 80 = 12.5 となり、企業BのPERは、 500 ÷ 30 =  16.7 となる。だから、企業Aのほうが割安だ。單純にPERが小さい方が割安と覚えておいても良い。計算式から考えるとPERの意味は、株価が利益の何倍か、ということである。だから、PERの単位は「倍」を使う。 利益というのは、通常は1年間の純利益から計算するから、例えばPERが10倍であれば、1年間の利益の10倍の株価で取引されているわけだから、「10年分買われている」などと表現される場合もある。 比で考えるためには、どちらをどちらで割っても良いわけだから、計算式を EPS ÷ 株価 としても良さそうだ。実際、これは 「株式益回り」と呼ばれる指標として存在し、使われることもある。が、株式投の場面ではPERのほうがよく使われる。 PERは相対的な使い方が良いと、私は思う。PER10倍以下なら安い、というように、水準をだいたい把握しておくことは必要かもしれない...

株価指標の必要性

現在の株価が割安なのか割高なのかを判断するために用いる指標を株価指標と呼ぶ。 企業Aの株価が1,000円で、企業Bの株価が500円だとしよう。どちらの株価が高いのか、こんな比較に意味がないことは誰にでもわかるだろう。比べられないと選ぶことはできなち訳で、それは困る。何らかの方法で比較する必要がある。 比較するときによく用いるのが、「1株あたり」だ。先程の企業Aの発行済株式数が、100万株で、純利益が8千万円だとする。1株当たりの利益は、 8千万円 ÷ 100万株 = 80円 となる。1株当たりに換算すると、120円の純利益があることになる。 同じように、企業Bの発行済株式数が500万株で、純利益が1億5千万円だとする。 1億5千万円 ÷ 500万株 = 30円 となる。同じ1株でも、企業Aのほうが稼いでいるわけだ。このようにして1株当たりに換算することで比較がしやすくなる。と言っても難しい話ではなくて、単に発行済株式数で割るだけで計算はできる。 この企業Aと企業Bのどちらが割安でどちらが割高なのかについては、次に回すとしよう。

相場は需給で決まる

相場は需給で動くというのは、これは間違いはない。受給とは、需要と供給のこと。経済学で最初に習うやつだ。 上昇しそうになく、経営も安定していなくて配当金もなく、どう考えても魅力のない銘柄であっても、それでも欲しいと思う人がたくさんいて、買い注文が集まってくれば、株価は上がる。それが一時的であるかもしれないが、他にどんな条件があったとしても、買う力が強ければ上がるし、売る力が強ければ下がる。これが相場だ。 分析というのは、多くの人が買いたがるのか、それとも売りたがるのかを判断するのだから、ある意味では相場参加者の心を読むのが相場だと言っても良い。一般的な分析方法を学ぶ理由はここにある。 仮に多くの市場参加者が使っている指標があったとして、その指標が買いサインを出したとしよう。すぐに上がるわけではないだろうが、そのサインを見て買い注文が集まってくれば、そのうち上がり始めるだろう。買いサインが出て上がったのだから、その指標の信頼性は高まる。そしてその指標を使う人が増えてくれば、指標を見て取引する人も増えるのだから、指標のサイン通りに相場が動きやすくなる。そうやって信頼性は増していく。 多くの人が使うものは、一応は学んでおいたほうが良い。か、それを信じすぎるのは良くない。「こんな方法で分析する人がいるんだなぁ」という具合に、俯瞰して学ぶべきだろう。信じすぎるとバブルに巻き込まれる可能性が高まる。

予想を当てるより外れたときの対処

投資で成功する人は予想が当たるのだろうと、投資の世界に足を踏み入れる前は思っていた。経験を積めば予想が当たる確率は多少上がるのだろうが、神様ではないから未来を予想することは難しい。 人間ができることは、外れたときの対処だと思う。ちょうど詰将棋のようなものだ。こちらがこう指せば相手はこう指すかこう指すかのどちらかだろうから、こう指してきた場合にはこう退所して、こう指してきた場合にはこう対処しよう、というように、起こりうるすべてのケースに対処していけば良い。 詰将棋なら、相手の差す手はたくさんあるが、相場には上がるか下がるかの2通りしかない。上げたときにどうするのか、下げたときにどうするのか、これだけ考えておけばよいわけだ。 短期売買では、当たったときには利益確定をして、外れたときにはロスカットする。その幅をどう決めるのかが問題となってくる。デイトレードならその日のうちにポジションを閉じなければならないが、もう少し長期で取引するのなら、当たったときの対処は翌日に回しても良い。 予想が外れたときの対処のほうが、もしかすると大事かもしれない。 ロスカットをちゃんとしていないと、一回のミスでゲームオーバーになることもある。それまで積み重ねてきた利益を一度のミスで吹き飛ばしてしまうのは、そんなに珍しいことではないだろう。高いレバレッジをかけて取引していれば、そりゃ仕方ない。わざわざ高いリターンを求めるために高いリスクをテイクしているのだから。 100%当てるのは、人間には無理だろう。外したときの損失を最小限に抑えて、あたったときの利益を最大限に伸ばすのが人間にできる技術だ。外れるものだという前提で考えておけば怖くはない。

予想とは当たらんもの

 昔の話。トランプさんが大統領になったときの事だ。 その年はとにかく忙しくて、相場を見ている暇がなかった。大統領選が近づくと株価は上がることが多いから、直前までもっておいて、直前に売却するのが安全かと思っていた。 が、忙しすぎて忘れていた。トランプさんは、事前の情報を聞く限りでは、かなり無茶な人なんだろうと思っていた。マスコミの情報を見ていても、ヒラリーさんが勝つのだろうなぁ、と思っていた。 まあ、ヒラリーさんが勝てば大きな変化はないだろうから、そのまま持ち続けていてもよいかとも思っていた。 仕事の合間に、トランプさんの勝利のニュースを見て、かなり焦った。しかし今更だ。すぐに相場は動くから、その時点ではもう遅い。諦めていた。 が、トランプさんは割とまともで、経済対策をしっかりやってくれる。おかげでずいぶんと潤った。 トランプさんが勝つとは思っていなかったことと、勝ったとしても経済は良くならないだろうと信じていたのだが、予想というものは当たらないものだ。 菅さんが首相になったら、アベノミクス路線でそのままうまくいくだろうと思っているが、違うかもしれない。

投資信託の安全性

怪しいファンドはいつの時代でもあるように思う。多分詐欺だろうなと思うものは、しばらくしてからニュースになる。ある友人が、農作物に投資するファンドの勧誘を受けたそうだ。最小金額があまり高くなかったから、ダメ元でやってみようかと思っていたら、そのファンドが破綻したことをニュースで知ったとか。 最初から騙すつもりのファンドもあるだろうが、運用がうまくいかなくなって破綻するものもあるだろうから、破綻したファンドがすべて悪質だとも言えない。投資にはリスクがつきものだから仕方ない。 悪質なものの仕組みは難しくない。例えば1口10万円に設定する。利回りは12%にしておこう。1口買えば、毎月1,000円もらえる。 募集してお客さんからお金を集めたら、集めたお金の中から分配金支払っていく。しばらくそれを続けていれば信用を得られるだろう。最初は10万円しか投資していなかったお客さんが、もしかしたら1,000万円くらい投資しえくれるかもしれない。 毎月分配金は払っていかなければならないから資産は減っていくが、ゼロになる前に新たに募集してお金を集める。それが可能な限り続けていくことができる。もちろん永遠に続けられるわけではなくて、資金が回らなくなると破綻ということになる。 預かったお金を運用などしなくて良い。ずさんな会計で使途不明金が増えると破綻が早くなるだけのこと。農作物、不動産、医療機器など、もっともらしい理由をつけてお金を集めさえすれば良いわけだ。 投資したファンドが怪しいものだったらどうしようか。預けたお金が運用されずに、いつの間にかなくなっていたらどうしようか。投資信託はその心配がない。ルールがかなり厳しく定められているから、まず大丈夫だろう。 投資信託に関わる会社は販売会社、運用会社、信託銀行の3つ。普通は証券会社や銀行に口座を開設して投資信託を買うことになるが、この証券会社や銀行が販売会社だ。預けた資金をどうやって運用するのかを決めるのが運用会社だ。うまく増やしてくれるかどうかは、運用会社次第とも言える。実際に資産を保管しているのが信託銀行だ。 こんな仕組みになっているから、例えば証券会社が倒産しても、自分の資産がなくなるわけではない。あくまでも販売の窓口に過ぎないのだから。 運用会社は運用指図をする会社だから、ここに自分の資産があるわけではない。もしもここが倒産したとしても...

指数を毎日チェックする

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指数を確認するくらいのことは毎日すべきだろう。本業で投資をしているときには毎日毎日データを見て分析ばかりしていたが、副業ならそこまではできない。それでも日経平均、TOPIX、ダウ、NASDAQ、S&P500くらいは毎日チェックすべきだと思って、検索していたのだが、最近、アンドロイドが勝手に通知してくれるようになった。 おそらく誤操作だったと思うのだが、なぜか三菱UFJフィナンシャル・グループの株価が通知されるようになった。株を持っているときに、こまめにググって調べていたからだろう。これは便利だということで、指数を登録してみると、大きく動いたときに通知されるみたいだ。最近は荒い相場だから毎日通知される。この機能は便利だ。GoogleFinanceという機能らしい。 こんな感じて、ロック画面に表示される。朝はニューヨーク、夕方は東京の指数が通知されるの。 毎日指数くらいはチェックしようと思っても、なかなか続かない。面倒くさくなったり忘れたりする。スマホは毎日見るから、そのときに通知されていると続けられる。ほかにもアプリなどもあるから、活用していくべきだろう。 指数をチェックするというのは誰にでもできる簡単なことだが、それを続けていくのは難しい。こういう機能を使えば、三日坊主の私でも続けられる。良い時代になったなぁと思う。

ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析

株、通貨、債券など金融商品として取引できるものはたくさんあり、それぞれに適した分析方法はあるが、それらの分析方法は大きく分けるとファンダメンタルズ分析とテクニカル分析との2つに分けられる。 ファンダメンタルズ分析とは、本質的な価値を計算する方法だ。例えば株式の場合、企業の資産や収益から株式の持つ価値を計算する。それを基準にすれば、現在の株価が安いのか高いのかが分かる。安いのなら買っておけば良いし、高いのなら売ってしまえば良い。これがファンダメンタル分析の基本的な考え方だ。詳しくは別の機会に解説する予定。 テクニカル分析とは、価格の値動きをもとに分析する方法を指す。例えば、大手企業の株価が連日下げていたとしよう。業績悪化のニュースが流れるわけでもなく、その企業を取り巻く環境が悪化したわけでもなく、何もないのに下げ続けていれば、そのうち安くなったところで誰かが買うだろうから、どこかで上昇に転じる可能性は高い。これを直感で判断するのではなく、過去の株価の数値から判断するのがテクニカル分析だ。これも別の機会に解説する予定だ。 ファンダメンタル分析は、取引する対象によって用いるものが異なる。株式場合、株価収益率や純資産倍率など、株価指標と呼ばれる指標を用いるし、為替なら購買力平価という指標を用いる。テクニカル分析はテクニカル指標を用いる。テクニカル指標もいろいろあるが、株式を取引するときでも為替を取引するときでも同じ指標を用いることができる。過去の値動きだけから計算をするため、必要なものは過去の価格のデータさえあれば何にでも応用できるわけだ。 長期投資ではファンダメンタル分析、短期売買ではテクニカル分析を主に用いると言われることが多いが、もちろん両方使ったほうが良い。 例えば買いたい銘柄があったとき、まずファンダメンタル分析をしてみる。そこであまりにも割高なら買うのをやめるが、そうではないのなら買うことに決める。が、すぐに買うのではない。ここてテクニカル分析の出番だ。トレンドに乗っているかどうか、売られ過ぎや買われ過ぎはないかなどをテクニカル指標で判断して買うタイミングを決める。 長期投資の場合、ファンダメンタル分析だけでも良いとは思うが、テクニカル分析もできるにこしたことはない。タイミングが少し違っただけでは利益はほんの少ししか変わらないとは思うが、それが積み重なり、複利効...

インフレリスク

 インフレとは物価が上がることを意味する。例えば、今奈良1万円で買えるものが、1年後には1万2千円出さないと買えなくなる、というような状況だ。物の値段が上がっていくことを指す。 お金というのは、日常生活ではいろいろな物の価値を測るために用いられる。例えば、私の乗っている軽自動車は115万円で、私の住んでいるところの土地は1坪当たり100万円よりは安いから、この軽自動車は1坪の土地より高い、という具合に、物の価値の基準として用いられる。 普段の生活では、お金を基準として価値を測る癖がついているから、お金そのものの価値というものを考えない。しかし、お金も資産の一種でしかないのだから、その価値を考えることは大事だ。物価というのは、物の値段の事だが、お金の価値の逆だという感覚は必要であろう。 例えば、今なら100万円あれば軽自動車を買うことができるわけだが、もしも物価が2倍になったとすると、200万円出さなきゃ買えない。つまり、「100万円=1軽自動車」だったものが、「100万円=0.5軽自動車」になったわけで、100万円の価値は半減したことになる。物価が上がるとお金の価値が下がり、物価が下がるとお金の価値が上がるわけだ。 インフレとは物価が上がることを指すことばだが、それはつまりお金の価値が下がることを意味する。物価がそうたいして変わらないのなら、金をたくさん持っていれば安心だと考えても良いが、お金に頼ると痛い目を見る。 「ワシの若い頃は、10円あれば腹いっぱい食えた」などとお年寄りが言っているのをよく聞いたもんだ。日本はデフレの時代もあったが、長い目で見ればインフレが続いてきたからそんなことになるわけだ。 老後のために1億円くらい貯めて安心していたとしても、もしかすると何十年か後に、うどん1杯が1億円になっているかも知れない。インフレリスクというのは、こういうものだ。 預金や債券もインフレリスクを抱えている。例えば利回りが2%の債券を持っていたとして、物価が変わらなければ実質的に2%儲かることになるが、インフレ率が、例えば3%であれば、実質的には1%損することになる。 給料も同じで、給料が5%上がったと言って喜んでいたとしても、物価が10%上がったら貧しくなっていくということに気づかなければならない。 株式や不動産を所有することでインフレリスクを回避できる。不動...

たまに見るだけ長期投資

短期売買するには、パソコンの画面にかじりつくようにして値動きを追っていかなければならない。だから時間がかかる。株式なら、証券取引所が開いている時間しか取引できないから少しマシで、FXになれば24時間取引できるから、一日の多くの時間を費やしてしまい、寝る時間がなくなる。トレーディングとはそういうものだと思う。 長期投資では、それほど多くの時間を必要としない。相場が荒れているようなときでなければ、寝る前に株価指数と為替レート、自分の保有する銘柄の損益を確認するくらいで十分だ。毎日でなくても良くて、日経平均を見るだけの日もある。注文を入れることがあっても、だいたいは機械的に注文を入れているから、大した時間は取られない。 だから長期投資は楽だ、と言いたいところだが、それは慣れてきてスタイルが確立されているからであって、最初からそうではない。最初の何年かは、画面にかじりついて相場の動きを追っていくくらいのことは必要だと私は思う。 普段は寝る前にチェックするだけだが、今回のコロナが 禍のように相場が大荒れになると、取引もこまめにしなければならない。一日に何度も取引することもある。それができるようになった上で、普段はあまり時間をかけないようにしていくべきだろう。

ぼちぼち行こか

コロナで何もできない。無理やり病院に行っておさづけを取り次ぐなんてことはすべきではない。月次祭も地味にしかできないし、行事もできない。こんなに何もしなくて良いものかと思わないでもないが、まあ、おさまるまではおとなしくしておこうかと思う。逸話篇に さあ/\悪風に譬えて話しよう。悪風というものは、いつまでもいつまでも吹きやせんで。吹き荒れている時は、ジッとすくんでいて、止んでから行くがよい。悪風に向こうたら、つまづくやらこけるやら知れんから、ジッとしていよ。又、止んでからボチボチ行けば、行けん事はないで。 とある。止んでからぼちぼち行くのが良いな。   

長期保有するならETFか

 長期保有するならETF、比較的短期の取引をするなら投資信託、こんなふうに言われたことがあった。ずいぶん昔の話だ。 ETFは売買に手数料がかかる代わりに信託報酬が安く、投資信託は売買に手数料がかからないものは多いがら信託報酬は高い。だから、長期で保有するならETF、そうでないなら投資信託と使い分けることでコストを抑えられる。 こんなことが昔は当たり前に言われていたように思う。 今は、証券会社を選べば、少額ならETFでも売買手数料がかからないし、投資信託の信託報酬も安いものがたくさんある。今のところ私はETFを使っているが、将来は分からない。投資信託のほうがあっとうてきにコストを抑えられる、そんな時代が来るかもしれない。 最近では海外市場に上昇しているETFであっても、買付手数料が無料の証券会社もある。ネット証券の広告はたまに目を通しておいたほうが良いか。時代遅れの年寄にならないために。

ダマテンって言うのね

ずいぶん昔、零細企業で働いていたときのことだ。まだ私は投資に関わってはいなくて、社長が自宅にトレーディングルームを作っていた。今から思うと、ものすごいお金をかけてたんだろうなぁ。 バソコンを2画面にするとか、専用回線を引くとかで、社長の家にはよく呼ばれたのだが、ときどき証券会社の営業マンが来ていた。 営業マンがひたすら頭を下げてハンコをもらうという光景を何度か見たように思う。間違えて取引してしまったことに対して謝罪していたようだ。社長が怒るのは当たり前で、しかし優しい社長は、最後にはハンコを押してやっていた。 間違えたのではなく、ダマテンという行為だそうだ。黙って転用するということらしいが、つまり勝手に買ったり売ったりして売買のノルマを果たすというやり方だ。営業マンが勝手に売買しないようにハンコをもらわなければならない制度があるわけだが、営業マンはひたすら頭を下げてハンコをもらう、そういうことをしていたんだろう。電話での聞き間違いと言ってみたり、とぼけてみたり、いろんな手口でハンコをもらいにくる。 ミスの多い営業マンだなぁと当時は思っていたのだが、最近ネットを見ていて違うことが分かってきた。そんなことをしなきゃならないなんて、当時の営業マンは大変だったんだろうなぁ。

株価指数とは

長期的に見れば、儲かっている企業の株価は高くなる。だから、日本の企業の株価が高ければ日本の景気は良いということになり、株価の動きを見ていれば景気判断はできる。 しかし、株価の動きと言っても、上場されているすべての株式の価格動向を毎日見るのは大変だ。全体的な動きがだいたいわかるような指標があると非常に便利だろう。そのために計算されているのが株価指数だ。 代表的なものが、日本では日経平均株価とTOPIX、アメリカならダウ工業株30種平均とS&P500などがある。指数は計算方法がそれぞれで異なるし、組み入れる銘柄の種類や数、組入比率などもそれぞれで異なる。 例えば日経平均株価は株価平均型の指数で、用されているのは東証一部に上場している銘柄のうち225銘柄。業種が偏らないように考慮して選ばれる。かつて存在した額面という概念による修正を加えた上で平均して算出する。というとややこしい話だが、多少の修正は加えるものの、基本的には株価を足して割って平均を出すという方法だ。 これに対してTOPIXは時価総額加重平均という計算方法だ。時価総額に比例して組み入れられる。つまり、時価総額(=株価✕発行済株式数)が大きい銘柄が多く組み入れられる。 アメリカの株価指数では、ダウ工業株30種平均は株価平均型、S&P500は時価総額加重平均型の指数だ。 個別の株式を取引する場合、株価指数は大まかな流れを見るために用いるから細かいところまで把握しておく必要はないが、ETFの場合には、指数と同じ値動きをするわけだから、ある程度は詳しく知っておいたほうが良い。長くなりそうなので、それについてはまたの機会に。

この時代に生まれたかった

 投資しやすい時代になったとつくづく思う。 まず、情報が入手しやすい。当たり前のことだが、情報が正しいのかどうかというのは自分で判断しなければならないわけだから、情報量が多いから良いというものでもない。しかし、少ないよりは多いほうが良い。 私が相場に関わり始めたときには、情報を得るにはずいぶん長いお金がかかったように思う。現在の株価を知ろうと思ったら、証券会社に電話をして聞かなければならない。証券会社の窓口まで行けばリアルタイムの動きを知ることはできるが、それには営業マン者に付き合ってもらわないといけないから、なんとなく借りがあるように思ってしまう。だから、営業マンから勧められたら、なんとなく買わなければならない圧力のようなものを感じたり、必要もないのに売買して手数料を落としてあげたりと、そんなことをしていたように思う。 色々勉強しようと思っても、インターネットみたいな高価なものを使えるほどではなかった。今では月々数千円で常時接続できるが、当時は数万円で常時接続できるサービスがやっと 今はネットで情報を見放題だ。データもダウンロードし放題。 売買手数料もずいぶん安くなっきた。少額の取引しかしない私は、長いこと手数料を支払っていない。商品も増えてきた。ETFが充実しているのはありがたいことだなぁと常々思う。信託報酬も安くなってきているし。 今の時代に生まれていれば、ずいぶん違っていたんだろうなぁと思う。 しかしアレか、怪しい商品もたくさんあるから、今の時代から投資を始めていたら、すぐに騙されていたかもなぁ…

土曜日は休め

 相場格言っぽくタイトルをつけてみた。相場格言に「休むも相場」とあるから休みも必要なわけで、定期的に休みを作るとすれば土曜日が良いかと思うのから、今日は相場に関しては何もしなかった。 頭をクールダウンすることは必要だと思う。考えすぎると考えが煮詰まってきて、他の考え方ができなくなってしまうのは私の悪い癖だ。「なぜこんなことに気づかなかったのんだろう」と後になって思うことがある。一回冷静になる時間は必要だ。 なぜ土曜日かというと、土曜日にやる必要がないからだ。相場が開いていないのだから取引ができない。月曜日に相場が開くからその準備はしなければならないが、日曜日にすれば十分だろう。だいたい日曜日の夕方か夜に、金曜のニューヨークを見て考えることにしている。 ずっとチャートを見て相場のことを考えるのが好きな人もいるが、私はそのタイプではない。むしろ、本業ではないから、大事なことがほかにたくさんある。週に一日くらいは相場のことを完全に忘れたほうが頭にも体にも良さそうだ。 まあ、私が勝手に決めてやっているだけで、それが良いのかどうか分からんけど。

ロスカットルール

  短期売買において、初心者からプロまで、全員がしなければならないのがロスカットだ。ロスカットとは、損失を限定することを指す。 例えば、株価が1,000円のときに買ったとしよう。上げているのならそのまま持っておけばよいが、問題は下げたときだ。950円になったときに「もうそろそろ上昇に転じるだろう」などと思ってしまうものだ。更に下げると、「900円あたりが節目だろうから、もう少しすれば上がるだろう」などと考えてしまう。そうこうしてるうちに更に下げることもあって、「これだけ下げたんだから、もう下がらないだろう」などと楽観的に考えるようになる。そして大きすぎる損失を抱えて、売るに売れなくなる。「ああ、損失が小さいうちに売っておけばよかった」などと後悔しても後の祭りだ。 相場にはトレンドが発生するのだから、下げ始めたらしばらく下げることは多い。だから、少し下げた段階で、早めに売ってしまうことで、損失を小さくできる。これをロスカット、あるいは損切り(そんぎり)と言う。 ロスカットは機械的にすべきだろう。例えば損失が5%を超えれば必ずポジションをはずす、などとルールを定めておくのが良い。その水準は人によって異なるが、5%から8%と言われることが多い。私は短期売買するときには、5%に定めている。つまり、売りであれ買いであれ、損失が5%以上になればポジションをはずす。例外なく機械的にそうするのが良い。 ロスカットルール厳密に定めるのは短期売買の場合だ。株式なら信用取引をする場合や、FX、先物取引など、レバレッジをかけて取引するときには、ロスカットルールは必ず定めるべきだ。 ロスカットルールを定めて厳密に守っていれば、大損することはない。小さい損失を発生させただけなのだから、また取引はできる。経験を積むことはできる。一度の失敗で相場に立てなくなるようなことがないように、ロスカットルールは厳密に守るべきだ。 ロスカットルールを定めるというのは短期売買の場合であって、長期で保有する場合には機械的にロスカットすることはない。長期で保有する場合でも、早めに売ることはあるが、逆に安くなったところで買い増すこともある。ケースバイケースだ。短期売買に必要なことと長期投資に必要なこととは違うということは常に頭に入れておくべきだろう。

流動性リスク

 流動性とは、大まかに言えば取引のしやすさを指す。「流動性が高い」は、いつでも取引できるという意味とだいたい同じ。 例えば、株式と不動産を比較してみよう。ある特定の不動産を買いたいとしても、所有者が売ってくれなければ買うことはできない。ほしい不動産が売りに出されるのを何年も待つというのは、珍しいことではない。所有している不動産を売却しようと思った場合、まず売り手を探してもらうところから始めなければならない。見つかるかどうかも分からない。 株式の場合、証券取引所が開いていれば、取引は可能だ。大企業であれば、大抵は売り手も買い手もいるから、飼いたいと思えばすぐに買えるし、売りたいと思えばすぐに売れる。 不動産の売買に比べれば、株式は流動性が高い。 株式の中でも流動性は異なる。日経平均採用銘柄など、多くの人が取引をする銘柄は流動性が高い。が、流動性の低いものもある。取引が行われない日があることもある。 ETFはというと、流動性を保つためにマーケットメイカーを定めている銘柄がある。マーケットメイカー制度があれば、いつでも取引ができる。この点は優れている。 流動性リスクとは、流動性が著しく低下する可能性を指す。例えば実物不動産の場合には、常に流動性リスクに晒されていると考えておくべきだろう。すぐに換金したいと思っても中々できないこともある。あまり急ぐと足元を見られて安く手放さなければならない。 株式でも流動性リスクはある。ある企業の業績が著しく悪化したり、あるいは倒産の噂が流れたりすると、株は売り一色になり、買い手不在になりやすい。 一日の出来高をチェックすることで、流動性リスクをある程度は抑えられる。

リスクとリターンの関係

リスクを厳密に定義するのは難しいから、非常に曖昧だが、「資産を失う可能性」くらいに考えることにする。リターンとは期待できる利益のこと。リスクとリターンには正の相関関係があり、これを、「ローリスクローリターン・ハイリスクハイリターン」と表現する。 つまり、リスクを小さくすれば期待できる利益も小さくなり、高いリターンを求めればリスクも大きくなる。 例えば優良企業の発行する債券への投資はローリスクローリターンだ。優良企業だから、デフォルトの可能性は極めて小さい(ローリスク)。リスクが小さければ買いたい人が増えるから価格が上がり、利回りは小さくなる(ローリターン)。 債券であっても、経営が危ない企業の発行するものはデフォルトの可能性が高い(ハイリスク)。だから買い需要が少なく、そのために価格が下がって利回りは上がる(ハイリターン)。 株式は価格の変動が大きいから大損する可能性は高いし、倒産して株価がゼロになる可能性もあるからハイリスクだ。その代わりに何倍にも増えることもあるからハイリターンだ。 一般的に 債券のリスク < 株式のリスク となるから、リターンについても 債券のリターン < 株式のリターン となる。信用取引や証拠金取引などを用いるとレバレッジをかけることができるが、レバレッジが大きくなればリスクもリターンも大きくなる。 例えば、FXでドル円を取引する場合を考えてみよう。FXとはつまり通貨の交換だから、つまり両替だ。ドルと円とを両替するだけなら、それほど大きなリスクはない。 これにレバレッジをかけるからリスクが高くなる。レバレッジをかけるとは、つまり借金して取引しているようなものだから、高くなって当然だ。今は規制がかかっているから無茶な取引はできないが、昔は数百倍のレバレッジをかけることができた。だから大儲けした人もいるが、資産を一瞬で失った人もたくさんいる。取引業者に預けた資金よりも損失が大きくなれば借金を背負うことになるわけだから恐ろしい。 ローリスクローリターン・ハイリスクハイリターンの関係は常に頭に入れておくべきだろう。ローリスクハイリターンとか、ゼロリスクハイリターンなどと派手に書かれた広告を目にすることはあるが、リターンだけ高くてリスクが低いなんてことはまずない。そういう商品をみかけたら疑ってかかるべきだろう。 リスクゼロにしたければ投資しなければ良い...

短期売買と長期投資

株、債券、為替、先物取引など、資産運用のためのものはいろいろあるが、まずどういうスタンスで運用するのかをはっきりさせなければならない。短期売買をするのと長期投資をするのとでは、取引するものは違うし、分析方法も違う。 投資するために必要な知識や技術を解説したサイトや書籍など、情報源はいろいろあるが、その情報が短期のものなのか長期のものなのか意識しながら読む必要がある。 例えば、ロスカットルールを定めることは、短期売買をするときには絶対必要なものだ。以前に日経平均の先物とオプションを取引していたときには、厳密にロスカットルールを定めていた。 しかし、長期投資に切り替えた今では、ロスカットルールを決めたことはない。含み損を抱えていても、あまり気にしない。それどころか、安くなったのだから買い増すのもよくあることだ。 短期売買で、安くなったから買おう、などと思うことはまずない。 短期売買と長期投資とでは必要なことが異なる。情報を集める前に、このことをまず知っておくべきだろう。

分散しやすいETF

分散投資は、リスク管理の基本中の基本だ。分散投資とは、複数の銘柄に投資することを指す。数学を用いれば簡単にリスクを計算できるから便利なのだが、そこまでしなくても直感的に分かるだろう。 例えば、ある企業の株に全資金を投資した場合、その企業が倒産すると全資金を失うことになる。2つの企業の株に半分ずつ投資していれば、どちらかが倒産したとして影響は半分で済む。大まかに言えば、分散投資とはこういうことだ。 100の企業の株に投資すれば、1つの企業が倒産しても影響は1%にすぎない。こうやって個別企業に関するリスクを軽減することができる。これを簡単にできるというのがETFを利用する理由の一つでもある。 実際のところ、100銘柄に分散投資しようと思ったとしても、簡単にはできない。例えば、1銘柄の最低購入価格が50万円だとすると、最低でも5,000万円の資金が必要になる。まあ、できる人はできるだろうが、それでも十分な分散ができるわけではない。 ETFなら簡単に分散ができる。例えば、TOPIXに連動するETFを買えば、東証一部に上場している銘柄をすべて買うのと同じで、現時点では1万円台で買うことができるメリットは大きい。ネット証券なら、売買手数料をゼロにできるのだからありがたい。 ETFを保有するには信託報酬などのコストがかかるが、メリットのほうが十分大きいだろう。海外の資産を対象とした国内ETFならメリットは更に大きい。例えばS&P500に連動するETFが東証に上場されている。個別に株式を買うコストを考えれば、ETFのメリットは大きすぎる。

地震が起こって円高か

東日本大震災が起こったとき、円高がひどかった。日本の経済が悪化すると予想すれば円の価値が下がりそうなものたが、上がったのは、相場が需給で動くからだ。 保険会社は相場のメジャープレーヤーだ。保険会社は国内外で資産運用をしているわけだが、災害が起これば保険金の支払いが必要となる。海外で運用している株式や債券を売却し、それを日本円に換金して保険金の支払いに備える。そのため、日本円が買われて円高になる。 このように考えるのは妥当だ。 この考え方が正当性を持つのなら、円を買うべきであって、為替トレーダーなら円買いのポジションを持つのは当然だろう。こうやって円の買いが膨らんでいく。 実際に保険会社が円を買ったのかどうかが問題なのではない。相場参加者が円高になると予想するから円高になるという特徴が相場にはある。そして、一度トレンドが発生すると、参加者の多くがトレンドに追随するから、トレンドが強くなる。これも相場の特徴だ。

リスク管理がすべて

将来的に株価が上がりそうな企業を探して投資するたけなら、おそらく誰にでもできるだろう。それだけでそこそこ儲けることはできると思うし、投資経験のある人なら、一度くらいは大儲けしているはずだ。 値上がりしそうなものを買って値下がりしそうなものを売れば良いだけのことで、そんなことは誰でもわかっているのだが、それにも関わらず大損して相場から退場する人が多いのは、一度のミスで致命傷を負うからた。 どんな素晴らしい投資家であっても、予想がすべて当たるなんてことはない。人間は神様ではないのだから未来は分からない。全戦全勝と言っている人がいるとすれば、数回だけ偶然勝ったか、あるいは神様か、それとも嘘をついているかのどれかだろう。 負けることもあるという前提で戦略を練らなければならない。リスク管理というと難しく聞こえるが、負けることを想定して予め対処することだと私は考えている。 リスク管理の方法は色々あり、投資をしている人ならもちろんたくさん知っているだろう。それら。すべて実践すればリスクがなくなるのかというとそうではない。当たり前だが、リスクを取らなければリターンもないわけで、どこまでのリスクを許容するのかを考えるべきだろう。 リスクは避けるべきではなくて管理するべきものだ。

安倍さんがやめてもしばらくは安心

国策に売りなし、国策に逆らうな、などと相場格言にある。国の政策が常に成功するわけではないが、それでも市場に与える影響は大きすぎる。 アベノミクスは景気を回復させることが目的であるが、その手段として株価を釣り上げた。おかげで随分と資産は増えた。このままアベノミクスが続いてくれることを願ったとしても、安倍さんが辞めてしまうとどうなるのだろうかと。 結論的に言うと、あまり大きな変化はないように思う。今の相場は金融緩和によってもたらされているわけで、日銀も今から引き締めるのも難しいだろう。下手に引き締めると大暴落を招きかねない。総理が変わった瞬間に暴落するのは、新総理としても面白くないはずだ。 総理が変わっても日銀の総裁が変わるわけではなくて、黒田さんは相変わらず総裁にとどまる。黒田さんが総裁をしている間は、金融緩和路線は変わらないだろう。 もちろんこういうときには相場を注視しておくべきで、大きな変化があったときにはすぐ対処しなければならないが、しばらくは投資スタンスを変えずに行こうかと思う。

長期投資は一度切り

どこで読んだのか忘れたのだが、なるほどそうだと思える言葉があった。 長期投資は一度しかできない 長期投資は数十年単位で行うものだから、一生に一度しかできない。何度か練習をしてうまくなってから始めよう、というわけにはいかない。 私の場合、幸いにも二十代で投資に関わることができた。その時は短期売買がメインだったが、しばらくして長期投資に切り替えた。長期投資に適した環境が整ったからだ。 短期売買は、一攫千金を狙える代わりに一文無しになりやすい。借金を背負うこともあるから気をつけなければならない。長期投資は一気に資産が増えることはないが、適切にリスク管理をしていけば資産を増やしやすい。 今回のコロナの大流行のような事故はたまにあるが、だいたい何とかなる。コロナで一時的に大赤字になったが、組み換えがうまくいったおかげで、コロナの前より資産は増えた。 ETFを使って投資し始めてから、何かあって株価が大きく下げることがあっても、その後、もとより増えている。長期投資はそういうものなのか、あるいはただ幸運だっただけなのか分からないが、今のところは成功している。 せっかくなのでその手法をぼちぼち紹介していこうかと思う。

一一四 よう苦労して来た かしものかりものの理の本質は因縁

 逸話篇の114「よう苦労して来た」に泉田藤吉先生の話が出ている。初めて読んだときに違和感を覚えた。が、最近、謎が解けた。ある先生の一言だ。「かしものかりものの理の本質は魂の連続性だよ」、この一言だ。つまり、本質は因縁である。このことを踏まえて逸話篇を読むと分かりやすい。 泉田藤吉先生は十三峠で追い剥ぎに遭遇する。その時、かしものかりものの理が頭に浮かんだ。追い剥ぎが「前生に貸したものを早く返してくれ!」と言っているように思ったのだろう。 それで、着物と財布を差し出した。「前生からお借りしていたものをお返しします。ありがとうございました。」、という気持ちだったに違いない。 しかしそれは泉田先生の勘違いであって、追い剥ぎは何も盗らずにその場を去った。先生は着物を着て再びおぢばへと歩き始めた。 こういう話であろう。かしものかりものの理が心におさまるというのはこういうことなのだろう。

ブログはじめました

 コロナで大騒ぎしている相場を見て、居ても立っても居られなくなってしまった。久しぶりに証券会社のウェブサイトにログインして取引をした。 もちろん、コロナの大暴落で当初は大赤字。まあしかし、そういうときこそチャンスだ、と思いながらコツコツ売り買いしていたら、昨日あたりからプラスに転じた。 そんなわけで、少し余裕ができてきたのでブログに色々書いてみることにした。

匿名だから気をつけるべき

 蒔いた種は必ず生えるわけだが、それがどう育つのかは蒔き方やその後の丹精によって変わってくる。石の上に種を蒔けば、生えてはくるが育ちはしない。見えるところに蒔いても意味がなく、正しく蒔けば土の中に埋もれて、見えることはない。 見えなくても必ず生えてくるわけで、その後は神様の御守護で勝手に大きく育つ。蒔くだけ蒔いて、あとは何もしなくて良い。 良い種を蒔いたのなら、誰にも見られないようにそっとしておけば良いわけで、自分がこんな素晴らしいことをやったと宣伝する必要はない。 悪い種を蒔いたのなら土の中においておかずに、掘り返して人目につくところへおいておけば良い。私はこんな悪いことをしました、申し訳ございませんでしたと頭を下げておけば、わるい種から芽が出ても枯れてゆく。 匿名で人に嫌な思いをさせてしまわないように気をつけなければならない。悪い種を蒔いて、その種を見えない土の中にきちんと隠しておけば、もちろんきちんと生えてくる。そのまま放置して自然に任せて育てるから、気がついたときには大木になっている。恐ろしい。 匿名で良いことをしよう。 良い種を蒔いて、そっと土の中に埋めておこう。 気がついたときには、大木に育っているだろう。

言うたらあかんがな

ある偉い役員先生がお話しくださった。陰の徳という話だ。だいたいこんな話だった。 陰で良いことをすれば、それは自分の魂の徳になるのですが、しかし、お礼を言われたり褒められたり、あるいはお金や物をもらったりすると、それで帳消しになってしまいます。ですから、陰で良いことをするように心がけていただきたい。私もこの何十年の間、陰でこれこれこういうことをずっと続けております。 と、詳しく説明してくださった。 言うたらあかんがな。

コロナの中参拝に行くべきかどうか

コロナで世の中は大変だ。行事がほぼなくなった。おぢばへ参拝に行くべきかどうか、悩むところだ。 いろいろな考え方あるだろう。 コロナくらいで参拝をやめるべきではないという思いがないわけではない。参りにくいところを参るからこそ神様は受け取ってくださると、そんなことをどこかで聞いたことがあるような気もする。 本部の月次祭を殿内では参拝できないが、境内地の外から参拝している人もごく少数だがいるにはいる。これはこれで誠真実だと言えるのかも。 やはり人を不安にさせるべきではないだろうし、この状況も神様が用意してくださったわけだから、今はできることをやろうという思いで、自宅から遥拝させていただくというのも、誠真実だと思う。 どうするのが正解なのかは、おそらく現時点では分からない。何年か先、あるいは何十年も先になって、やっと分かることではないかと思う。天の定規に当ててみると、どれも隙きがありそうに思う。 ただ、思い悩んだ挙げ句に出した答えが唯一正しいと思うのは違うと思う。これが正しいと思ったとしても、そう思わない人を否定すべきではない。 「コロナくらいで参拝をやめるのは信心が足りないからだ」と人を否定したり、「こんなときに参拝に行くなんて非常識だ」と言ってみたり、お互いを否定し合うようなことは避けるべきだろう。

マグネシウム粒が便利だわ

おぢばへ行ったり、布教に出たりしていると、自宅以外のところに宿泊することが多い。今はちょうど教養掛でおぢばにいる。 こんな生活に便利な洗剤がマグネシウム粒だ。洗濯用のマグネシウムというものが販売されていて、確か1キロで3000円くらいだった。100グラムくらいあれば、私の洗濯物はきれいになる。300回くらいはくり返し使えるということなので、もう10年くらい洗剤を買わなくて良い。 もともとこれを知ったのは、ベビー用品だ。洗濯マグちゃんという名前のベビー用洗剤が販売されていた。うちの息子のために買ったのだが、いろいろ調べていると、マグネシウムが安く売っいることが分かったので、試してみることにした。 今の所、汚れはよく落ちる。洗剤としては十分な能力がある。 メリットはたくさんあるように思う。例えば、安いとか肌に優しいとか、これは大きなメリットだ。私にとって一番のメリットは、面倒くさくないことと持ち運びが楽なことだ。 使い方だが、私の場合、マグネシウム粒100グラムくらいを小さい洗濯ネットに入れている。洗濯するときには、洗濯物を大きめの洗濯ネットに入れて、その中にマグネシウム粒の入ったネットを入れる。というか、入れっぱなしだ。 どこかに宿泊するときに、毎回洗剤を持っていくのは面倒だ。体積がそこそこあるから邪魔だし、入れ物の蓋が開いてかばんの中が粉だらけになったこともある。液体洗剤にしたこともあるが、重くて嫌になる。 マグネシウム粒なら、全部解決だ。

願い通り生まれて来たかも

陽気暮らしの世界になると、出直す日時を決め、出直す先を決めて神様にお願いをすると、その通りになると、船場の初代の会長様の話にある。 あるおじいさんが出直すときの話で、おじいさんは出直すと決めた日に親戚を集めてお祝いの席を設ける。その席の中で親戚たちは「おじいさん、うちへ生まれ変わってきてください。」と口々に言うと、おじいさんは、どこそこへ生まれてやろうと言ってから息を引き取る。しばらくすると、その家に子供ができる。何年先に生まれてくるのかを神様に願っておけばその通りになるそうだ。 まだ今は陽気暮らしの世界ではないからその通りにはならない。しかし、少しはそんなことができるのかもしれない。例えば、前生の最期に、次はどこそこへ生まれて来たいと願ったのかもしれないし、次もこの人と一緒にいたいと思ったのかもしれない。 前生でどう思ったのかは神様にしか分らないことだが、神様はいつも優しいから願いを叶えてくれたのだろうと思うと、身近な人は大切にしなければならないつくづく思う。