暑さとスマホ充電問題——身近なアイデアと犬の知恵
暑くなった。スマートフォンが熱を持ちすぎ、充電が停止する事態が起きている。特に車内では充電できない。運転時にはスマートフォンをナビ代わりに使用するため、運転席から見える位置に設置するのだが、そこはたいてい直射日光が当たる場所である。スマートフォンが熱くなるのは、当然のことである。
どうしたものかと考えながら、近所の100円ショップを歩いていたところ、「スマホホルダー」なる便利な商品を見つけた。エアコンの吹き出し口に取り付けることができ、クーラーの風で直接冷却できる仕組みである。
以前からこのスマホホルダーの存在は知っていたが、エアコン吹き出し口への設置には機構上の理由があるものと考えていた。昔から、吹き出し口に取り付けるタイプのドリンクホルダーが販売されているが、それと同様の構造にすることで車に取り付けやすくなる。つまりメーカーとしては、改めて取付位置を設計する手間を省き、既存の製品を応用するだけで新商品が開発できるというわけである。
しかし、吹き出し口の前にスマートフォンを設置することで「冷却できる」という本質的な意義に、ようやく気づくことができた。
さっそく購入しようかと考えたが、冬場のことが頭をよぎり、購入を見送った。冬は逆にスマートフォンを温めてしまうだろう。
車に戻り、既存のドリンクホルダーにスマートフォンを置いてみると、クーラーの風で十分に冷却され、充電も正常に行われた。結果として、新たにスマホホルダーを購入する必要はなかったという結論に至った。
この文章を書いているのは自室であるが、現在、廊下に身を乗り出している。ひとりしかいない部屋でエアコンを使用するのも気が引けて、使用を控えていたところ、スマートフォンの充電が再び停止してしまった。手軽に冷やす方法はないかと思案していたところ、家にいる犬の様子を思い出した。廊下に行って、腹を床にぴったりとくっつけて涼んでいた姿である。
それに倣い、スマートフォンのカバーを外して廊下の床に直接置いてみたところ、再び充電が正常に行われた。なるほど、身近な知恵である。ありがとう、うちの犬。