秀司さんの先物取引

 秀司さんが先物相場の取引をしていたと言われることがある。先物相場はギャンブルじゃないのか、とか言う人もいるから簡単に説明しておこうと思う。

先物取引では、約束した時点に約束した価格で売買をすることを指す。先物売をすると、決められた日に決められた価格で売ることになる。事前に価格をする

将来に売る価格を現時点で決められるという点が優れている。例えば市場の価格が暴落した場合でも、事前に決めた価格で売ることができる。逆に価格が高騰しても決めた価格でしか売ることはできない。大儲けはできないが大損もせずに済むというのが先物売のメリットだ。

買い手側も事前に決めた価格で買うことができるから、安く仕入れることはできなくても高値で買わなければならない事態は防げる。

先物取引の本来の目的はこのようにして経営を安定させることで、これらを実需の取引と呼ぶ。

実際には実需だけではなく投機的な取引も市場では行われる。つまり、価格の変動で儲けることを目的とした取引だ。予想が当たれば大儲けできるが、外れれば大損することもある。

実需の取引はリスクを抑えるために用いるのに対して、投機はリスクを引き受ける代わりに大きなリターンの可能性を得る。

秀司さんはどういう目的で先物取引をしていたのだろうか。高いリスクをとって投機的な取引を一時的にしていた可能性は否定できないが、常々は農家の経営を安定させるために取引していたと考えるのは妥当かと思う。

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