介入するのかも
日本政府がドル売り介入を実行するのではないかと噂されている。が、おそらく介入はしないだろうし、仮に介入したとしても一時的な変化にしかならないだろう。
そもそも円安ドル高の原因は日米の金利差だ。この根本原因が変わらな限り、一時的な介入でトレンドが大きく変わるとは思えない。
そもそも、為替市場を一つの国だけで動かせるとは思えない。一日の出来高が何兆ドルという単位で為替市場が成り立っている。これを動かせるほど日本政府は金持ちではない。
一つの国だけで為替市場に介入することを単独介入、複数の国で介入することを協調介入と呼ぶ。単独介入は大した効果がないというがコンセンサスだ。
日米の金融政策が変わらないのならトレンドは変わらない。仮に日本政府が介入をしたとしても大した効果はないから、一時的な萱瀬の変動で終わる。だから押し目を拾うべいきだろう。
もちろん政府もそんなことは分かっているから介入などしないだろう。
などと色々書いてみたが、相場では、政府がどう動くのかと予想することに意味はない。今後は円高になるのか円安になるのかと予想することにも意味はない。そもそも予想は当たらないと考えておくべきだろう。
人間には未来のことは分からない。
だから全パターン考えておくのが基本だ。円高になった場合にはどうするのか、円安になった場合にはどうするのか、というようにどういう状況でも対応できるように戦略を立てておくのが良い。
もし仮に今、FX取引をするとしたら、円売りドル買いのポジションを持つだろう。それは円安になるという強い確信があるからではない。まあ恐らくトレンドに乗っておいたほうが安全だろうというぼんやりとした予想だ。
予想通りに相場が動けば良いが、予想が外れたときのことも考えて置かなければならない。これをせずに資産を失った人はたくさんいる。介入はしないだろうと予想はしているが、介入して大きく円高に触れたときのことも考えておく。具体的にはロスカット注文を予め入れておくと良い。これだけで随分安全だ。
以前に日本政府が為替介入したのは2010年のこと。当時は今とは逆に、円高が止まらなかった。だから私も円買いドル売りのポジションを持っていた。そこに介入が入った。その瞬間はたチャートを見ていた今でもその時のシーンを覚えている。
ロスカット注文が約定した。その時の私にとってはそこそこの痛手だったが、大怪我というほどではない。相場から退場しなければならないほどの大損にはならなかった。
自分の思うように相場が動いているときより、そうでないときのことを考えておいたほうが良い。FX取引や先物など、レバレッジをかけて取引するのなら、ロスカット注文は必須だ。それだけで随分救われる。