逸話篇二十四 よう帰ってきたなあ

 逸話篇 二十六


目が見えなくなった彦太郎が、おやさまに救けてもらう話である。彦太郎はおやさまに

このままで越すことかないません。治して下さるのでしたら、どんな事でもさしてもらいます。

と申し上げてご守護をいただくわけである。この「どんな事でもさしてもらいます」というところに神様はご守護くださるのだろう。

「私はこういう資格を持っていますので、それを生かせるような御用を勤めさせていただきたい」などと言ってみたり、「この御用なら勤めさせてもらいます」などと言ってみたりするのが人間心であり、御守護はいただきにくい。

「どんな事でも」と神様と約束してしまうと、もちろん不得意なこと、嫌なこと、都合の悪いこともしなければならないわけだが、それを承知の上でどんな事でもさせていただくという心に神様は御守護を下さるのだろう。

特技を生かして仕事をするのは良いことだとは思うが、それは人間の社会の中のこと。特技を生かして御用を勤めさせていただこうなどと考えるべきではないと私は思う。

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