NISAの枠を最大限に活用する
現行のNISAは買い付け代金に対して枠が決められているから、何とか安く買い付ければ枠を有効利用できる、ということはわざわざ言うほどのことでもないが、安いタイミングで買うということが簡単にできないのなら言っても仕方がない、と思っていた。たまたま7%くらい安く買う方法を見つけたのでメモしておこうかと思う。かと言って儲かるわけではない。使うのは松井証券のクロス取引だ。
松井証券のクロス取引では、現物の買いと現物の売りを同時に行える。その時の価格は直近の価格の上下7%でこちらが指定できる。つまり、現在の価格よりも7%安く買えるから、枠を節約できるわけだ。
具体的な方法だが、まず欲しい銘柄を特定口座で買う。買うタイミングはいつでも良いが、大引けで買うのが良いと思う。
翌日の8:20までにクロス注文を入れる。保有銘柄を売る注文を入れる際に、「通常」、「逆指値」、「追跡指値」の次に「クロス」とあるから、これを選ぶ。
こうすることでクロス取引が指定できる。注文1は「現物売」で「特定」となっていることを確認し、注文2を「現物買」で「NISA」を選び、枚数を入力する。価格は直近価格の上下7%となっていて、範囲が表示されているから、その中で最も安い価格を入力する。これで、注文を発注しておけば、8:20に約定される。
この際に、買付余力は必要だ。確実に約定するのだからなくても良さそうなものだが…。松井証券は、1日あたり50万円までの売買は手数料がかからない。クロス注文では売りと買いの注文を同時に出すから、25万円までと考えておけば良い。だから、買付余力として現金を25万円分は常においておくと良い。
ちなみに、寄付前にアプリを操作できるのであれば、先物の動向を見てから注文を入れるほうが良い。例えば、前日のニューヨークが大幅に上げていれば、その日も上げて始まるだろうから、寄付前に約定させるほうが良いのだが、そうではない場合には、寄り付いてから焼け上させるほうが、より良い。というのも、クロス取引の上下7%は、直近価格に対しての7%だから、寄り付いてから下げれば、その下げた価格に対して7%安く買い付けられる。だから、私の場合は、8:30くらいに前日のニューヨークを見て、先物とドル円の動きを見ながら、寄付き前に注文を出すか、寄り付いてから注文を出すかを決める。
もう一つおまけとして、特定口座の利益を減らして節税できるという特典付きだ。特定口座だけ見ていれば、前日に買ったものを翌日に7%安く売るわけだから、損失を発生させることができる。現行のNISAでは枠の再利用ができないから大した金額にはならないが、来年度から始まる制度では枠の再利用ができるそうだから、見かけ上の損失を無限に発生させることができるのではないかと。